宇多田ヒカル Apple and Cinnamon

『ディス・イズ・ザ・ワン』は、2009年3月から5月にかけてアメリカ合衆国並びに日本でリリースされた日本の歌手/ソングライターUtadaの英語によるセカンド・アルバム。日本では3月14日にCDリリース、全米ではデジタル・ダウンロードでのリリースが3月24日、CDでのリリースが5月12日にされた。オン・アンド・オン – On & On
独立記念日にアトランタでレコーディングしたため、その騒がしくにぎやかな様子が曲に現れたと述べている。また、歌詞に「ゲイ・パレード」という一節があるなど、遊び心満載の弾けた曲であるとも語っている。
メリークリスマス・ミスター・ローレンス – FYI – Merry Christmas Mr. Lawrence
坂本龍一の「Merry Christmas, Mr. Lawrence」をサンプリングしているが、「どうしても聴いて欲しい」というStargateからの強い要望から発案された。アルバムの最終的な方向性を決定付けた曲で、力強く、確かなメッセージ性のある、今の自分にフィットした、「Utada」を紹介するにはもってこいの曲だという。
2007年12月にデモを取ったが非常に難しい楽曲で、当時は出来に満足がいかなかったが、数ヶ月前に歌詞が浮かんで、メロディーも従来のものから変更した結果非常に良いものになったとのこと。歌詞には六字大明呪が含まれていたり、テレビドラマ『スタートレック』の主要人物ジャン=リュック・ピカードに言及している。
アップル・アンド・シナモン – Apple And Cinnamon
2008年5月頃に突如タイトルのみ流出し、話題となっていた曲。ゆったりとした切ないミドルナンバー。作った気がしないほど簡単に出来上がり、達成感は全くなかったとのこと。ボーカルもほぼデモテープのものを使用している。
テイキング・マイ・マネー・バック – Taking My Money Back
ディス・ワン (クライング・ライク・ア・チャイルド) – This One (Crying Like A Child)
オートマティック・パートII – Automatic Part II
タイトルは最後につけたもの。これは「宇多田ヒカル」も「Utada」も意識して区別される曲づくりをしていない、どちらも同じ1つのものだということを示したかったという意図からきている。
アルバムの全体を繫ぐインタールードのような楽曲で、同時に前述のとおり「宇多田ヒカル」と「Utada」の2つをまとめ上げたような曲にもなっていると述べている。
『Automaticの続編ではなく、パロディーという感じ』語っている。
ダーティー・デザイア – Dirty Desire
2010年1月~2月にハワイ、北米、ロンドンで開催されるUtada初の海外ツアーに合わせ、セカンド・シングルとしてDJ Mike Rizzo、Razor ‘n’ Guido等のリミックスにより配信限定シングルとして12月21日にリリース(アメリカ限定)。
ポッピン – Poppin’
仮タイトルは「オースティン・パワーズ・ソング」。
カム・バック・トゥ・ミー – Come Back To Me
アルバムからの1stシングルで、日米リード・トラック。音楽配信は2月10日にアメリカのiTunes Store、Amazon.comでスタート。
ラジオで聞いたときに耳当たりのいいキャッチーさと心に残る深さの2つを兼ね備えるような曲にしたかったという。その点では「宇多田ヒカル」名義で前年リリースされた『HEART STATION』と方向性が共通している。こんなにポップな曲がかけるんだぜ!ということも示したかったと語った。
PVはアンソニー・マンドラーが監督を務める。PVのメイクは日本人を起用しており、それについて本人も気に入ったようで、「このかわいい人は誰?(笑)」と冗談半分に語っている。
ビルボードのHot 100 Airplayでは最高位69位を獲得(4/11付、日本人最高記録)。また、アメリカでビルボードと並ぶ権威を誇るラジオ&レコーズのリズミックチャートで同じく日本人最高の39位を発売日までに記録している。
メ・ムエロ – Me Muero
スペイン語で「死んじゃいそう」。ラテン調の楽曲で、このアルバムの中でUtadaが一番気に入っており、ふざけているが同時に洗練されていて他の曲にはない気持ちにさせると語っている。Stargateはこの曲の「ベッドに寝そべってゴディバのチョコレートを食べる」という歌詞が気に入っていると言う。